フォアグラのためのガチョウの強制給餌は動物虐待か否か。

フォアグラを生産する為に、ガチョウが強制給餌(必要以上にエサを与える、無理矢理食べさせる)をされる、というのを読んでから、フォアグラ食べるのを遠慮していた(というか、そんな高級なところには滅多に行かないから、「遠慮」する機会はあまりないけども)。きのう、youtubeでこんな画像を発見。アンソニー・ボーデイン(Anthony Bourdain)が世界を旅して美味しいものを食べ歩く番組「No Reservations」(邦題:アンソニー世界を喰らう)の一部。Anthonyはベジタリアニズムは好きじゃないし、フォアグラも食べたっていいじゃん、という立場。

動物虐待か否かはまだ自分の中で結論が出ていないが、下の動画では、強制給餌がどのようにして行われているかを見る事ができる。そして、鳥類と人類の身体の構造の違いについても。うーん。でもさ。人間と違って咽頭反射がない、それから食道の粘膜も強い、だから強制給餌は虐待じゃないっていうことになるのかなぁ・・・

でもね。フォアグラ業界だけ批判するのは良くないと思うんだな。豚だって、牛だって、鶏だって、多くの人間は屠殺の現場を見ずに、スーパーで並んでるのを買うだけだけど、結局、人間に食べられる為に組織的に飼育され屠殺される、っていう点ではフォアグラと大差ないから。となると、屠殺される寸前まで、出来る限りの人道的飼育がなされているかどうか、が焦点なんだろうか。ちなみに、同じAnthonyの番組の別のエピソードで、嫌がる牛に焼き印を付ける映像や、麻酔も無しに睾丸を切り落とす映像なんかも見ました(去勢するとホルモンバランスが変わり肉が柔らかくなるらしい)。PETAみたいに、一貫してどんな動物も食べちゃ駄目っていうなら筋が通ってるけど、牛食べておきながら、フォアグラは駄目とか、犬は駄目とか、そういうのは矛盾しているように思うのだ。

ってことは、私はフォアグラ遠慮するなら、他の肉も遠慮しないといけないことになるなぁ。今のところは、食物連鎖の一部として受け止めて、食べられる為に殺された動物に思いを馳せながら感謝しつついただいておきます・・・