肥満:個人の責任、社会の責任、それとも「病気」?

(The San Diego Union Tribuneの記事参考)
最近下院が"Personal Responsibility in Food Consumption Act"を可決したらしい。もしこれが法律にまでなれば、レストランを相手取って、消費者が肥満にさせられた、と裁判を起こすことができなくなる。肥満が「病気」であると認められれば、医療費や保険の負担がもっと多くなり国は大変になるから、政府としては「個人的責任」にしておくのが一番楽なのでしょう。専門家に言わせれば、個人的責任も大きいが、そこにだけ重点をおいたような減量プログラムはうまく機能しないそうである。体重を減らすには食べる量を減らして運動を増やせばいいのだけれど、それが難しい。一度成功してもリバウンドしたり、また運動しない生活に戻ってしまうことがおおいらしい。
ここでやはり、個人的責任だけでなく、社会や環境を政策で変えていくことも大事という議論が出てくる。まず、人間というのはそもそも生物学的に、高脂肪、高糖分のものを好むようにできている。そのうえ

  1. 一般的に甘くて油っぽい食べ物はほかの食べ物より安い
  2. テレビのコマーシャルなどで宣伝されているのはほとんど高脂肪高糖分の食品である
  3. アメリカの町は、大都市のダウンタウンなどをのぞいて、車で移動することを前提として作られており、徒歩で移動する機会が奪われている。

日本みたいに、公共交通機関が発達していればいいのだろうけれど、アメリカ広いからなあ・・・。